もう、キスだけじゃ足んない。



「も、桃華?」

「ぎゅーだってば!」


え、ちょっと待って。

なんか、おかしくない?


桃華、いつもはこんな甘えたじゃない。

もっと控えめで、俺がはずかしがる彼女を抱きしめて、キスするばっかで。


「んんっ、杏〜、ちゅーしよ、ちゅー!」

「ねえ、こっち見て?もっとぎゅってしよ?」

「っ〜〜!!」


こんな積極的で甘えん坊な桃華、知らない!!


「ねえ、遥……ええっ!?」

「ちょっ、ちょっ、ちょっ、落ちつけ胡桃!」

「胡桃!?」


あのクールな遥がめちゃくちゃテンパってる。

床に倒れ込んで真っ赤になってる遥の上に乗っかり、満面の笑みで、スリスリ胸に頬を押し当てている。


「胡桃一旦離れ……」

「んんっ、はるかぁ、好き……」

「っ!!」


声あっま……普段控えめな子が押し倒したときの破壊力は凄まじいだろうな……だって遥、りんごになってるし。

やばい、しばらく見てたいかも……じゃなくて!


「っ、なにこれ、夢かなんか……じゃない!
杏!」


「ちょっと見てくる」


「やだ、杏どこ行くの……」


「大丈夫、すぐに戻ってくるから、いい子にしてて」

「ん……」


ぐっ、かわいい……っ。

ちょんと俺の袖を引っ張った愛しの天使の頭をなでて、ダッシュでキッチンへ。

遥が俺と同じ考えなのはとりあえず置いといて。


「一体全体なに飲んであんな……ああああ、」


うそでしょ……。