あの日の夢をつかまえて


どんどん丸くなるみぃくんの目を見ていると、たまらなく愛おしい気持ちが押し寄せてきて、またくすくすと笑ってしまった。



「今まではみぃくんのことを支えられなかったけれど、これからは私が支えたい……って、わっ!!」



話の途中で体がふわっと浮いた。

気づくとみぃくんに抱っこされている。



「香夜ちゃんがずっとそばにいてくれたから。そばで見守ってくれたから。オレは今でも夢を手放さずにいられるんだ」



みぃくんは、
「ありがとう」
と、囁いた。



私を抱きしめたままみぃくんは、
「今度は香夜ちゃんの番だよ」
と言う。



うっとりする、優しい声で、
「香夜ちゃんの夢をつかまえようよ、ふたりで」
なんて言うから、胸がいっぱいになった。



ヒーローだ。

やっぱり、みぃくんは私のヒーローだ。






みぃくんの腕の中。

目を閉じると。

あの日の夢がキラキラと輝いた。



その眩しさに。

私は泣いてしまったんだ。















        ー完ー