あの日の夢をつかまえて


「だって……!」



みぃくんに抱きついて、
「だって嬉しいんだもん!みぃくん、私のことが好きなんだって、今ものすごく実感してて!」
と言うと、
「何それっ、香夜ちゃんはこれからオレに別れ話をするんじゃないの!?」
なんてみぃくんが言うから、私は驚いて、
「別れ話!?」
と、大声で聞き返してしまった。



「だって西村くんにあんなことを言って、メッセージに話があるなんて書くから。オレ、てっきり……」

「みぃくんとの別れ話なんて想像するだけで怖い!ってか、そんなのあり得ない!!」

「じゃあ……、話って、何?」



きょとんとするみぃくんに、私は咳払いしてから慎重に答える。






「私と、結婚しませんか?」






静かな部屋に、私のプロポーズの言葉が響いたみたいだった。



「え」



みぃくんの目がまん丸になる。



「え、じゃなくて。私の夢、みぃくんが叶えてくれる?」