男の子と並んで歩く帰り道は。
恥ずかしいような、嬉しいような心地で。
いつもの帰り道が長いような、あっという間のような。
私、こっそりと思ってた。
もう少し一緒にいられたらいいのにって。
鞄の中から青空色の巾着袋を取り出す。
大切なお守り。
みぃくんから貰った大事な宝物。
願いをこめるように、ぎゅっと両手で包む。
ーーーヴヴヴ。
スマートフォンが振動した。
『もうすぐそっちに帰るよ。
西村くんにも会えたよ、ありがとう。
部屋で待っててね』
みぃくんからのメッセージだった。
文面からみぃくんが元気になった気がして、少し安心する。
西村さんにも心から感謝した。
短い返事だけど、何度も読み返してしまう。
……今日、話をしたら。
みぃくんはどんな顔をするのかな。
どんな言葉を返してくれる?
想像も出来なくて。
結局私はみぃくんの帰りを、そわそわと落ち着きなく待った。