「あの頃、思ってたんだ」



みぃくんは笑顔で続ける。



「こんなに楽しい将棋のそばに、ずっとずっといられたらなって」

「大好きだったんだね、小さい頃からずっと」



私もにっこり微笑む。

みぃくんは黙ってうなずき、
「もう離れようと思ってた。手放すところだった、オレの夢」
そう小さく呟き、
「オレ、まだ将棋のそばにいられるかな?」
と、自分の両手を見つめた。