あれ。っと思ってパッと目が覚める。

えっ!今何時⁉︎

気づけば昨日の服のままベッドに寝てた。
隣に違和感を覚え振り向くと、修哉が寝てる。
えっ!えっ!!と、2度驚き飛び起きる。

昨日、知らない間に寝ちゃってた⁉︎

修哉に髪を優しく撫でられてたのは覚えてるけど、その後の記憶がない。

ハッとして時計を見る。

まだ、6時半。良かった。
今日も8時からお弁当屋さんのバイトだ。

修哉を起こさない様にそっと乗り越えて降りようとする。と、
不意に下に引っ張られ抱きすくめられる。

「おはよ。」
修哉の胸に押しつぶされながらも小春は顔をあげ、「おはようございます」と言う。

「ごめんなさい。起こしてしまいましたか?まだ早いので寝てて下さい。」
早く降りようとするのに、修哉がなかなか離してくれない。
「せ、修哉さん、離して」

「昨日、小春が俺を離してくれなかったから一緒に寝るしか無かったのに、今度は離してって酷くない?」

朝から駄々っ子だ。どうしたらいい?
焦りながら、このままずっとこうしていたい様な幸せに浸る。

「今日もバイト10時まで?」
いつも聞かないのに、どうしたんだろ?

「はい。」

修哉は小春をベッドに残し、ちょっと待っててと言って離れていく。
なんだろうと思い待っていると、一枚の白い封筒を出される。

「これ。実は昨日の朝、不審者が小春のポストに入れていったんだ。」
落ちついた声で、でも真剣な眼差しで告げた。