クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜

楽しいひとときが過ぎ家を後にする。

母も義父もヒロくんもまた来てねとしきりに言って、ヒロくんはバイバイしながら泣いてしまうくらいだった。

修哉さんと車に乗り込み、手を振り別れを告げて、本来の目的地の温泉宿に向かう。

「修哉さんお疲れ様でした。
大丈夫だったでしょ?
みんな大賛成でしたよ。」

「さすがに疲れた。
ずっと笑い続けるなんて無理だ。
小春は凄いな。」
疲れたのはそこ⁉︎
可笑しくて笑ってしまう。
無理して爽やか好青年を演じてくれた。

「剣持さんが見たらびっくりしちゃいますね。」
「アイツには言うなよ。
もっと愛想良くしろってよく言われるんだから。」

「宿に着いたらのんびりしましょうね。」

「小春にいっぱい癒やしてもらわないと。」

うん?どう言う事?
含み笑いをされて首を傾げる。