夕方、時間通りに仕事を終えて帰路に着く。

電車は少し混んでたけど、動悸も無くて普通に乗れた。

克服出来たのかな?このまま回復出来ればいいな。
そう思いながら改札口を出る。

「小春。」

声のした方へ振り向くと修哉さんがいる。

「えっ!修哉さん⁉︎」

「ごめん。我慢出来なくて迎えに来た。
小春、お帰り。」
苦笑いをしながこちらに近づいて来る。

「ただいま。修哉さんは?お仕事終わったんですか?」

「俺は何処でも出来るから、大丈夫。」
そう言いながら荷物を持ってくれる。

「店長が残ったお惣菜をくれたんです。」
微笑みながら話す。

不意に手を差し出され、戸惑いながら触れるとぎゅっと手を握られて
「行こう。」と修哉が声をかけ歩きだす。

「気分は大丈夫か?」

「はい。自分でもびっくりするぐらい平気です。」

「そうか、良かった。」
修哉さんが安堵の顔をする。