小春と修哉は駐車場にたどり着き、ほっと息を吐く。
「…修哉さん、殴りかかるのかと思ってびっくりしました。」
泣きながら小春が言う。

「だから、俺はそんなチンピラみたいな事しないから。」
苦笑いしながら優しく小春を抱きしめた。

「頑張ったな。偉かった。」
頭をなでなでされて小春は安堵し、肩を揺らして泣き始める。
「うううっ……。怖かったです。」

修哉はしばらく小春が落ち着くまで、優しく背中を摩っていた。

「帰ろうか。」

「ひっくひっく…泉先生は待たなくていいんですか?」

「大丈夫。後日落ち合って詳しく話を聞く事になってるから。」

助手席のドアを開け小春を座らせ、自分は運転席に回る。

「さぁ。腹減ったな。早く帰ってオムライス食べよう。」

「はい…。」

2人は微笑み合いながら帰路に着いた。