絢なすひとと

「させないさ、そんなことは」きっぱりと司さんが告げる。
「誰にも俺の大切なひとたちを傷つけるような真似はさせない」

彼の言葉なら信じられる。
そんなひとを好きになったことが、嬉しい。

「もちろん明里のことも」

「守られてばかりじゃなくて、司さんの力になれるようになりたいです」
素直にそう伝えた。もう迷いはない。

「一緒に行こう」
と司さんが袂から出した手を差し出してくれる。

その手に自分の手を重ねて、しっかりと繋いだ。




【完】