それがなんだかくすぐったくて、それに普段そんなところにキスなんかされないから、
なんだか恥ずかしい。

思わず顔を逸らしたら、「見てないと分からないでしょ」って梓希くんが言う。
うう、となりつつ彼の方へと視線を戻した。


「な、なんで腕なの」
「だって蓮の髪の毛長いから」
「それ何か関係ある……?」

「首に痕つけたって髪の毛で隠せちゃうでしょ」


腕に唇を這わせたまま、梓希くんはゆるりと微笑んだ。


「な、なんか」
「なに」
「……変な気分になる、」


わざとらしくリップ音をたてて、何度もそこにキスをするから、
梓希くんの綺麗な顔もすぐそばにあるから。

さっきから私の心臓はドキドキと騒がしい。

私の言葉に梓希くんは満足そうに目を細めて。