「お待たせ」
突然かけられた声に、ビクッと肩が飛び上がる。
そっと顔を上げてみれば、りっくんが戻ってきていて。
「どうかした?」
「えっ、ううん、何も……」
再び目の前に座るりっくんに、あたしは首を横に振る。
そして、そっと店の外に目をやると、大地くんと椎名さんの姿はもうなかった。
三日で彼女が変わると噂の大地くん。
噂に耳を傾ければ、やることだけやって、使い捨てのように彼女を変えると聞く。
だけど、椎名さんとは何だかんだでもう数週間続いている。それに、
ショッピングモールなんかで普通にデートしたりとか、するんだ……。
今まで大地くんが誰と付き合おうが、誰と何をしようが平気だった……はずなのに、今日はどうしてか胸の奥がチクンと痛む。
「ひな」
「っ、うん?」
いつの間にか俯いてしまっていて、りっくんの呼ぶ声にハッとして顔を上げた。
すると──。



