「ねぇ、藤沢くんと葉月さんって、やっぱデキてんの?」
「大地くん、あれわざとだよね……?」
周りからヒソヒソと、噂をする声が聞こえる。
そんなことないって否定したい。
だけどあたし自身も、大地くんはわざと立候補したんだと思ってる。
「じゃあ今日の放課後、実行委員は早速集会があるから、忘れないように」
先生の言葉に「えっ」と、誰にも聞こえないくらいの小さな声をこぼす。
今日の放課後は、ピアノの予定があるのに。
しかも、大地くんと関わらないようにすると決めた側から、こんな……。
動揺する気持ちを表情に隠せず、俯いた。
──その様子を、大地くんは見ていたのかもしれない。



