幼なじみじゃ、いられない。




「あのっ、家すぐそこだから、送ってくれなくても大丈夫だよ!」

「逆にすぐそこだから、ついで」

「っ……」


大地くんの素っ気ない返事に、口をつぐむ。

目の前には、あれほど夢にみた人の背中。


大地くんの家で、大地くんのおばあちゃんとお茶をしていた状況もよく分からなかったけど、今この状況も……信じられない。


せめて大地くんの家の前までだと思っていた、お見送り。

それがどうして……こうして一緒に歩いているんだろう。


「さっきから、なに困った顔して歩いてんの?」

「えっ」

「誰かに見られたら困るから?」


大地くんはそう言って、少し意地悪に笑うと、


「心配しなくても、別に何かしようとか思ってねーよ」


フイッと顔を逸らすように、前を向いた。