「まさか空井くんと付き合ってるなんて思わなかったよー」


美波ちゃんと再会して、思い出巡りをした翌日。

登校してきて教室に入るなり、駆け寄ってきた美波ちゃんと昨日の話。


『付き合っている』と、改めて言われると、くすぐったいような恥ずかしさが込み上げる。

だけど美波ちゃんはそんなのお構いなしに、「告白したのはどっちから?」なんて、続けざまに聞いてきて。
 

「えっと……りっくんの方かな」


あたしが小声で答えると、「いいなぁー」と机に頬杖をついて声を上げた。


「ここだけの話、今だから時効ってことで言っちゃうと、空井くんのこと子どもの時に好きだったんだ」

「えっ?」

「幼稚園の時だよ!ほんとに子どもの時!でも、久しぶりに会った空井くんカッコよくなってて、ちょっとドキッとした」


言いながら、ほんの少し頬を赤く染める美波ちゃん。

思いがけないカミングアウトに、あたしは何て言えばいいのか分からない。すると、