「あ、そういえば」
梅干しの入ったお粥を食べていた私は、ふと気になっていた事を思い出して口を開いた。
「どうされましたか?」
私と少ししか歳が離れていない様に見える彼女に堅苦しい敬語を使われながらも、私は、
「大叔母さんって、どうして私の事を“イイヨちゃん”って呼ぶのかな?…私の名前、0114なのに」
と、疑問を口にした。
「ああ、それは…」
0823番が、食べかけのパンを口元から離す。
「あの方は…ご主人様は、自分のお気に召した人の名前は語呂合わせにして呼ばれるんです。ご主人様は0114番様の事は昔からひいきにしておられましたので、いつからか114を“イイヨ”に変えて呼ばれるようになったのです」
(あ、そうなんだ…)
大叔母さんに気に入られていたはずなのに、その事実を忘れてしまっているなんて。
しかも、そこまでひいきにされていたなら大叔母さんと沢山話す機会だってあったはずなのに、どうして私は嗅ぎ慣れているはずの香水を“臭い”と思ってしまったのだろう。
「ごめん、それも忘れてた…。早く思い出さないと、皆に迷惑かけちゃうね」
そう言いながら、私の頭には新たな疑問点が浮かんでいた。
(“皆”って、誰?)
梅干しの入ったお粥を食べていた私は、ふと気になっていた事を思い出して口を開いた。
「どうされましたか?」
私と少ししか歳が離れていない様に見える彼女に堅苦しい敬語を使われながらも、私は、
「大叔母さんって、どうして私の事を“イイヨちゃん”って呼ぶのかな?…私の名前、0114なのに」
と、疑問を口にした。
「ああ、それは…」
0823番が、食べかけのパンを口元から離す。
「あの方は…ご主人様は、自分のお気に召した人の名前は語呂合わせにして呼ばれるんです。ご主人様は0114番様の事は昔からひいきにしておられましたので、いつからか114を“イイヨ”に変えて呼ばれるようになったのです」
(あ、そうなんだ…)
大叔母さんに気に入られていたはずなのに、その事実を忘れてしまっているなんて。
しかも、そこまでひいきにされていたなら大叔母さんと沢山話す機会だってあったはずなのに、どうして私は嗅ぎ慣れているはずの香水を“臭い”と思ってしまったのだろう。
「ごめん、それも忘れてた…。早く思い出さないと、皆に迷惑かけちゃうね」
そう言いながら、私の頭には新たな疑問点が浮かんでいた。
(“皆”って、誰?)



