深夜まで外に居たのに目は冴えまくっていて、シャワーを浴びても俺のネガティブな感情は流れていかなかった。
ポジティブ人間になろうと努力したはずが、ふとした瞬間に素の自分に舞い戻ってしまう。
(琥珀の事、諦めようかなー。せっかく帰ってきた紫苑ちゃんに嫌われたくないしね)
そんな事を考えながら部屋着に着替えた俺は、タオルで雪の色の髪を拭きながら洗面所を開けた。
「うおっ、……帰ってたのか」
瞬間、目の前に大きな黒い壁が現れて。
「えっ!?」
それが人だとー琥珀だとー自覚するまで、多少の時間を要した。
「あ、ごめん…おやすみ」
彼の目も見ずにそう告げた俺は、そそくさとその場を後にした。
「ちょ、おい!」
後ろから琥珀の呼び止める声が聞こえたけれど、振り返ることなく。
自室に逃げ帰った俺は、音を立てないようにドアを閉めて大きく息を吐いた。
紫苑ちゃんに嫌われない為には、自分の気持ちに嘘をつかなければいけない。
いや、そもそも叶わない恋をずっと追い掛けている自分は相当重い人間だ、これ以上琥珀にも嫌われないようにしなければ。
(いや、…仁達だって空気を読んで言ってくれてるだけなんだから……どうせ俺なんて、)
ずっと昔、初めてそれを打ち明けた相手に吐かれた言葉が思い出される。
所詮俺なんて、“怪物”なんだ。
ポジティブ人間になろうと努力したはずが、ふとした瞬間に素の自分に舞い戻ってしまう。
(琥珀の事、諦めようかなー。せっかく帰ってきた紫苑ちゃんに嫌われたくないしね)
そんな事を考えながら部屋着に着替えた俺は、タオルで雪の色の髪を拭きながら洗面所を開けた。
「うおっ、……帰ってたのか」
瞬間、目の前に大きな黒い壁が現れて。
「えっ!?」
それが人だとー琥珀だとー自覚するまで、多少の時間を要した。
「あ、ごめん…おやすみ」
彼の目も見ずにそう告げた俺は、そそくさとその場を後にした。
「ちょ、おい!」
後ろから琥珀の呼び止める声が聞こえたけれど、振り返ることなく。
自室に逃げ帰った俺は、音を立てないようにドアを閉めて大きく息を吐いた。
紫苑ちゃんに嫌われない為には、自分の気持ちに嘘をつかなければいけない。
いや、そもそも叶わない恋をずっと追い掛けている自分は相当重い人間だ、これ以上琥珀にも嫌われないようにしなければ。
(いや、…仁達だって空気を読んで言ってくれてるだけなんだから……どうせ俺なんて、)
ずっと昔、初めてそれを打ち明けた相手に吐かれた言葉が思い出される。
所詮俺なんて、“怪物”なんだ。



