琥珀という人は、あの殺気男のことだ。
「琥珀、って…この人、?…好き?」
だからつまり、この人は何を言っている?
大也さんが殺気男の事が好き…恋愛的な好きという事で間違いないだろうか。
(それって……何それ、気持ち悪い)
気持ち悪い。
1度殺気男の方を見た私がまた大也さんの方を見直すと、彼は、
「っ……!?」
何かに気付いてしまったのか、息を飲んだ。
そのまま驚いた様に私の事を見ていた彼の目から、雨が一滴テーブルに落ちた。
え、と思ったのもつかの間、
「っ、ごめん…ちょっと外行ってくる!」
誰が見ても分かる程不器用な笑顔を作った彼は、私達に手を振って小走りにリビングを出て行ってしまった。
「何処に行くんですか!」
サングラス男の声だけが、リビングに反響して消えた。
━━━━━━━━━━━━━━━…………………
(やばい……どうしようどうしよう、俺なんて事言っちゃったんだろ…。今すぐ死にたい埋まりたい身投げしたい、)
熱くなってきた目頭をそのままに、俺ー伊藤 大也ーは街灯も役に立たない程暗い夜道を走り続けていた。
何故こんな事になったのか、理由は簡単。
「琥珀、って…この人、?…好き?」
だからつまり、この人は何を言っている?
大也さんが殺気男の事が好き…恋愛的な好きという事で間違いないだろうか。
(それって……何それ、気持ち悪い)
気持ち悪い。
1度殺気男の方を見た私がまた大也さんの方を見直すと、彼は、
「っ……!?」
何かに気付いてしまったのか、息を飲んだ。
そのまま驚いた様に私の事を見ていた彼の目から、雨が一滴テーブルに落ちた。
え、と思ったのもつかの間、
「っ、ごめん…ちょっと外行ってくる!」
誰が見ても分かる程不器用な笑顔を作った彼は、私達に手を振って小走りにリビングを出て行ってしまった。
「何処に行くんですか!」
サングラス男の声だけが、リビングに反響して消えた。
━━━━━━━━━━━━━━━…………………
(やばい……どうしようどうしよう、俺なんて事言っちゃったんだろ…。今すぐ死にたい埋まりたい身投げしたい、)
熱くなってきた目頭をそのままに、俺ー伊藤 大也ーは街灯も役に立たない程暗い夜道を走り続けていた。
何故こんな事になったのか、理由は簡単。



