「…それで?ドアは閉めてたはずなのに何故か紫苑を起こしちゃった、と?」


「誠に申し訳ございませんでした」


「腹を切ってお詫び致します」



夕方。


あれから2時間近く休み無しでゲームをしていた結果、いつの間にか俺達のテンションとゲームの音量が上がってしまって紫苑ちゃんの睡眠を妨害してしまい。


紫苑ちゃんがその事をー悪気は無かったのだろうがー湊に伝えてしまった為、夕飯を食べに全員が帰ってきたこのタイミングで俺と航海はリーダーからお叱りを受けていた。


「2人共、此処で一番年齢が若いからって子供じみた問題を起こすのはそろそろ止めて欲しいよ?高校生ならもっと節度を持った行動を…」


「あれは航海が悪いの、有線イヤホンがぶっ壊れてて本気出せなかったから、せめてBGM大きめにしようってなってあんな事に」


皆が温かいうどんを口にする中、食卓の席で一同の視線を一気に集めることとなり、それに我慢できなくなった俺が言い訳をすると、


「断じて僕ではありません。以前ゲーム機のイヤホンのコードを入れるところに爪楊枝を入れて壊したのは仁さんです」


と、負けじと航海も言い返す。


「ちょっと待ちなよ、何で僕のせいにしようとしてるの?しかも爪楊枝入れたの僕じゃないしね、人違いもいいところだよ」


それに仁も便乗したおかげで、またもや需要のない論争が始まった。