その為には今紫苑ちゃんが囚われている場所の特定と、染井佳乃の位置情報が必要だ。
早急に彼女を取り戻すならバイトも休まないといけないし、それなりの準備もしないといけない。
さてどうしようか、と、俺が机に頬杖をついて考え始めた時。
「笑美、ありがとう。…じゃあ、これから怪盗パピヨンの所に行って紫苑を盗む計画を立てようと思う」
笑美の頭をぽんぽんと撫でた湊が、俺達を見回して頼もしいリーダー発言をして。
「そうなってない事を祈るけど、もし紫苑がもし洗脳されているなら事態は一刻を争う。紫苑の近くに染井佳乃が居るなら危険はぐんと高まるから、決行は1週間以内にしよう。異議ある人?」
自身の隣に座り、俯き気味に話を聞いている航海を良い子良い子、と優しく撫でつつ、彼はすぐさま提案をしてきた。
異議なんてあるわけがない。
周りを見渡すと、全員揃って頷いていて反対意見を唱える者は誰一人居なかった。
「じゃあ、明日からお店は臨時休業、大也にはバイトをしばらく休んでもらう。いいね?」
湊の澄んだ瞳が俺の目を捉え、俺は黙って頷いた。
「よし。…それじゃあ銀河、」
「紫苑は“黒木温泉”って言ったよな。…その温泉があるところはS県だ。黒木温泉行きのバスは何台かあるが、10時前後にアナウンスをするバスは限られてる。スピーカーの形や大きさもあるが、そのアナウンスが聞こえる距離は大体この位だと仮定して…」
湊が指示出しする前に、既に銀子ちゃんは驚異的な速さでパソコンにタイピングしていた。
早急に彼女を取り戻すならバイトも休まないといけないし、それなりの準備もしないといけない。
さてどうしようか、と、俺が机に頬杖をついて考え始めた時。
「笑美、ありがとう。…じゃあ、これから怪盗パピヨンの所に行って紫苑を盗む計画を立てようと思う」
笑美の頭をぽんぽんと撫でた湊が、俺達を見回して頼もしいリーダー発言をして。
「そうなってない事を祈るけど、もし紫苑がもし洗脳されているなら事態は一刻を争う。紫苑の近くに染井佳乃が居るなら危険はぐんと高まるから、決行は1週間以内にしよう。異議ある人?」
自身の隣に座り、俯き気味に話を聞いている航海を良い子良い子、と優しく撫でつつ、彼はすぐさま提案をしてきた。
異議なんてあるわけがない。
周りを見渡すと、全員揃って頷いていて反対意見を唱える者は誰一人居なかった。
「じゃあ、明日からお店は臨時休業、大也にはバイトをしばらく休んでもらう。いいね?」
湊の澄んだ瞳が俺の目を捉え、俺は黙って頷いた。
「よし。…それじゃあ銀河、」
「紫苑は“黒木温泉”って言ったよな。…その温泉があるところはS県だ。黒木温泉行きのバスは何台かあるが、10時前後にアナウンスをするバスは限られてる。スピーカーの形や大きさもあるが、そのアナウンスが聞こえる距離は大体この位だと仮定して…」
湊が指示出しする前に、既に銀子ちゃんは驚異的な速さでパソコンにタイピングしていた。



