罰ゲームは恋の始まり

「もうこんな時間か。そろそろ帰らないとな」
「そうだね」
お店を出た頃には既に空がオレンジに染まっており、6時を告げるチャイムが鳴っていた。
「あ~。今日、楽しかったな~!また行こうな。本屋だけじゃなくいろんな所」
「えっ?」
「水族館とか映画館とか。遊園地もいいよな?竹口はどこ行きたい?」
「えっ?次があるの?」
「あるに決まってる。ていうか、俺は竹口と一緒にいたい」
「一緒に…って」
「あ~。やっぱり、はっきり言わないとだめか」
「…」
「竹口。俺、お前が好きだ」
嬉しくてしょうがないのに言葉が出てこない。それでも、なんとか声をしぼりだす。
「私ね、初めは好きってどういうことなのかよく分かってなかった。でも、沢木と話してたくさん話すうちにどうしようもなく楽しくて、今日だって服もすごく悩んだし、楽しくてしょうがなかった」
そこで一旦言葉を切り、深く息を吸う。
「だから、私も沢木のことが好き」
声に出した途端、下を向きそうになるが沢木と目線を合わせる。すると、夕日に照らされた沢木の顔がゆっくり、優しい笑顔へと変わっていった。
「良かった~」
「うん。ありがとう」
「そっちも好きになってくれてありがとう」
恥ずかしくて今度こそ下を向くと頭上から小さく声が聞こえた。
「えっ?」
「陽奈って呼んでもいいかな?」
「もちろん!誠って呼んでもいい?」
「もちろん!」
おかしくなり、2人で顔を見合わせて笑った。
「これからよろしくお願いします」
「こちらこそ、お願いします」