「そんなことないよ。私は玲人くんが思い描く時間を、思い描くままに歩んでくれる姿が一番うれしいの。だから『FTF』に居ようと居まいと、それは関係ない。私は『暁玲人』くんのファンだから」
あかねがそう言うと、玲人は目を丸くして、それからにこお、と笑った。
「はは……っ、あはは。『FTF』に居て欲しかった、とか、ここで放り出すなんて、とか、さんざん言われてきたから、高橋さんの考え方は少し不思議だな。もしかして、ファンの人の中には、そうやって考えてくれてた人も居たのかな……」
玲人が少し遠い目をした。
今まで背負ってきたもの。沢山の期待と愛情。
それらを捨ててでも、自分の道を歩みたいと思った玲人は素敵だと思う。
「居たんだよ、きっと……。玲人くんが会わなかっただけで、私みたいに考えてる子だって、少なくないと思うよ。だから、ごめんなんて言わなくてもいいんだよ」
もう一度、大事なことだから言った。今度は玲人も頷いてくれる。
「そうかな。そうだと良いな」
遠い空を見つめる先に、誰が居るんだろう。
出来れば、その人も、玲人に向かって笑いかけてると良いなと願った……。
あかねがそう言うと、玲人は目を丸くして、それからにこお、と笑った。
「はは……っ、あはは。『FTF』に居て欲しかった、とか、ここで放り出すなんて、とか、さんざん言われてきたから、高橋さんの考え方は少し不思議だな。もしかして、ファンの人の中には、そうやって考えてくれてた人も居たのかな……」
玲人が少し遠い目をした。
今まで背負ってきたもの。沢山の期待と愛情。
それらを捨ててでも、自分の道を歩みたいと思った玲人は素敵だと思う。
「居たんだよ、きっと……。玲人くんが会わなかっただけで、私みたいに考えてる子だって、少なくないと思うよ。だから、ごめんなんて言わなくてもいいんだよ」
もう一度、大事なことだから言った。今度は玲人も頷いてくれる。
「そうかな。そうだと良いな」
遠い空を見つめる先に、誰が居るんだろう。
出来れば、その人も、玲人に向かって笑いかけてると良いなと願った……。



