瞬間、すごいスピードでガッと逸らされる。
……あれじゃ、当分、話なんてできそうにない。
何度か水戸の席に近づいてみて3日が経つけど、360度センサーでもついてるのか、1メートルくらいの距離に入ると、避けるようにどこかへ行ってしまう。
返す気ないって言ってたし、あれは諦めるしかないか…。
「由都」
ため息を吐くと、さっきまで黙り込んでいた大雅が急に顔をあげていた。
「おまえはさ、どうしたいんだよ」
「…どうって」
「好きなんじゃねえの?」
「好きだよ」
「じゃあ、言うしかないな」
告白してこいよ、と肩を叩かれる。
でも……断られたら、と口を開くと、足を組んだ大雅が冷静に俺を見据えた。
「由都が告白すんのに、先輩は関係ないだろ」
「…え?」