返事の流動具合が違いすぎる。今でさえ同じ種類の人間なのか、と思うくらいなのに。

その整った横顔を見る。

一縷、という言葉がある。
一本の細い糸、という表現から、一縷の望みとか少しの希望みたいな意味で使われる。

わたしはその言葉を聞いた時、その一本の糸がキラキラと光っているように思えた。

その細糸に、皆縋るのかもしれない。
切れないか、絶えてしまわないか。

それに対面した時、わたしができるのはひとつだ。

願いをかけることでも、引っ張ることでもない。

もっと糸を持ってきて編みこもう。それから、洗ってアイロンをかける。