溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。

クラスでの写真撮影は。

何でここに。

私の,フォロー?



「真理,真理,ごめん。真理,聞いて…」

「やだ,やだ…やだ」



弁明なんて,聞きたくないんだよ。

何にも変わんないんだから。

凪が,私に手を伸ばすように,早足で近づく。

ぐにゃぐにゃの視界に映る,凪の足から分かった。



「真理,ゆっくり思い出して。キスできる程,僕達の顔は近かった?」

「そんなの,分かんないよ」



分かんないよ。