溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。

「真理!」

「千夏」「千夏くん」

「終わったな~! あと6時間何する? 今日なら何してても担任何も言わないよ。ゲームするって言っても怒られなかったらしい」

「じゃあ皆でなんかしよっか。念のためゲームは遠慮しとく! 真理は? 何がいいかな」



私,ここに交じっててもいいのかな。

そんな風に思う時間もなく,真香さんは私を振り返る。

2人の後ろにはまだ乾いてない,けれど完成したドラヌもんがある。

ちゃんと出来上がった。

何度も何度も目と頭で確認する。

私なんかに任されちゃって,やっぱり上手くいかなくて。

どうなるかと思った。

だけど……



「真理? どうし…えぇ?」