溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。

あぁ,すごい。

他の班なのに,班員全員。

それもこの場にいない人だけを的確に呼び寄せていく。

私が何かしなくても,呼び掛けてない人達まで寄ってくる。

千夏くん,すごい。

私には出来ない。



「真理,どうするの? これ。多分俺達とあんま変わんないと思うけど…」



ツンツンと,千夏がドラヌもんの骨組みをつつく。

突然話の真ん中が私に変わって,周りも皆私をみた。



「新聞紙と半紙を,貼って…えっと,のりをはる人と,ある程度くっつくまで抑える人が要ります。乾くまでに,水性のペンキを買ってあるので,水と2:1で混ぜたりするのも……」

「おー,めっちゃ考えてるね! 分かった,その通り動くねうちらは」