溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。

ーふわっ。

……ねむい。

ゲームをしすぎたからか,はたまた凪がいたからか。

まだ10時すら回っていないと言うのに,何故だか凄く眠たかった。

それなのになんとなく先に寝る気にはなれなくて,起きている今。

凪,遅いな……

言ってもまだ30分も経っていないけど,凪は以外と長風呂だと知った。

ソファーに腰かけて,こくこくと船をこぐ。

あと少しで意識が薄れるというところで,凪は戻ってきた。



「あれ,真理もう眠い? 先に寝ててくれて良かったのに…ぱぱさんの部屋なら僕も場所知ってるよ?」

「そんなつもりで起きてた訳じゃない」



眠たくて,つい刺のある声が出る。

弁解しようとして,私ははて? と首をかしげた。



「あれ?」



思わず声をあげて,目の前の凪も同じ角度に顔をかしげる。