溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。

ぎゅ。

そんな可愛らしい音の似合う,柔らかく優しい,女の子の包容。

私は困った後で,そっと背中に手を添える。



「ごめんねっ,昼休み,もっとちゃんと聞いてあげたら良かった……!」



真香さんの涙には,私の事も含まれていたんだと。

優しい友達の背中から,じんと体温が伝わってきた。



「でも! 私も千夏と同じ気持ち。凪さんと真理なら,大丈夫だと思う! これ絶対!」



それでも惑った私の瞳を見据えて。

そっと身体を離した真香さんが言う。



「頑張ったら,叶うよ! それが,真理から凪さんなら当然! 真理の気持ちは報われる。ちゃんと,思ってること,伝えた方がいいよ」



真理はすぐ口をつぐんじゃうんだって,悪い癖だって,真香さんは続けた。

勇気を分け与えるような包容が,再度私に送られる。