生まれて初めての告白。
放課後。
駅前で。
さっきまで走っていたから、髪の毛はぐちゃぐちゃだし。
今日は泣いたりもしたから、きっと目は真っ赤になっていると思う。
つまり。
全然可愛くない。
なんだかボロボロの自分。
でもそれが、かえって私らしいとも思った。
必死だから。
「え……」
と、西原くんは目を大きく見開いた。
それから、
「『好き』って、田畑さんが?オレを?」
と私を指差し、続いてその指を自分に向ける。
私は頷いて、
「好きなんです」
と、もう1度伝えた。
顔が信じられないくらいに熱を持つ。
恥ずかしい。
本心を、本人に伝えるということが、こんなにも動揺することだったなんて。
ふと見ると。
西原くんの顔もみるみるうちに赤くなっていく。
耳まで赤い。
ふたりして赤面して向かい合っていることに、恥ずかしい気持ちが頂点に達した。