前髪をずらして、「恥ずかしいので内緒にしてくださいね」と苦笑したミワワちゃん。
刺激を与えないように保護してただけか。安心した。
「先輩は肌綺麗ですよね。やっぱ秘訣は推し活ですか?」
「そうだね。……えっ、なんで知ってるの⁉」
「目黒先輩が教えてくれたんです。部屋にいっぱいゴリラのグッズ飾ってるんですよね?」
ボンッと顔が真っ赤に染まる。
あいつめ……! 私をネタにしてミワワちゃんと仲良くなるなぁぁぁ!
外で待機中の雷夜に嫉妬の炎を燃やしながら、ハンカチを扇いで火照った顔を冷ます。
「……私、助けてもらった時から、ずっと琳子先輩と仲良くなりたかったんです」
先ほどよりワントーン低い声が洗面台に落ちた。
「でも、美人だしスタイル抜群だし。ちんちくりんな私からしたら高嶺の花で。クラスを教えてもらっても、恐れ多くて会いに行く勇気がありませんでした」
自嘲気味に笑う横顔を見つめる。
高嶺の花だなんて、ただ近寄りがたい雰囲気をまとってるだけなんだけどな。



