イジワルな君の一途で不器用な恋心


大人っぽくなっててドキドキしたけど、活発な性格はそのまま。


そう、根が変わっていなかったからこそ……。



「……怖かったんだよ。俺が弱虫だったのがバレるんじゃないかって」



中高の同級生が聞いたら、全員驚愕するであろう俺の過去。


先ほども説明した通り、俺は昔、学年1のチビだった。

それに加え、ひ弱で泣き虫。

今は好きでたまらない大型犬も、当時は怖くて親の背中に隠れてわんわん泣いていた。……犬だけに。


そんな姿を見たあいつは、『泣き虫ピンシャー』という、なんとも弱々しいあだ名を俺に付けたのだ。



「へぇ、たまに聞いてたけど、そういう意味だったんだ」

「あぁ」



今にも消し去りたい過去だけど、ジョーと零士にはバレているから仕方ないとして。


問題は、校内で呼ばれた場合だ。


こないだ膝キックをかました時みたいに、また何かの拍子で呼ぶかもしれない。


もし大勢の人の前でうっかり口を滑らせてしまったら。

特に、クラスメイトや同じ部活の人が聞いてしまったらと思うと……。