イジワルな君の一途で不器用な恋心


そりゃそうだよな。あいつ猫顔だもん。
付けるなら人型よりも猫型を選ぶに決まってるよな。


それに先週遊んだ時、市瀬さんのことが好きって言ってたから、琳子を狙うはずないのに。


はぁ、会長で副部長の俺が、数日間に渡って翻弄されるなんて……。



「りんコブラめ、紛らわしいことしやがって」

「もー、また言って。可哀想だろ。なんでそんなに意地悪するわけ?」



口を尖らせていると、ジョーから率直な疑問が飛んできた。



「好きだけど素直になれねーから?」

「……それも、嘘じゃない、けど」



以前住んでいた場所は、この町から車で数時間の田舎町。

交通の便があまり良くなく、気軽に遠出できる環境じゃなかった。


だから、高校に入るタイミングでこっちに戻ると聞いた時はめちゃくちゃ嬉しくて。

部室で話しかけられた時なんか、夢を見ているのかと疑ったほど。