イジワルな君の一途で不器用な恋心


負の感情が連鎖反応を起こしたのか、恐ろしい予想が脳内をよぎった。


宿泊研修の時に見た零士の体型は、他の男子も思わず見惚れるほど立派だった。


広い肩幅、厚い胸板、たくましい背中。


首から下はゴリラとツヨシそっくり。

ロングヘアのウィッグを被って着物まで着れば、もうリアル桜雅だ。



「零士め……俺から散々自信を奪っておいて、琳子までも奪うのか⁉」

「ちょちょちょ、落ち着けって! もしモデルにするならよ、直接レイジって付けねーか?」



ジョーの声でハッと我に返る。



「そもそも900匹もいるんだぞ? わざわざそんな回りくどいことするか?」

「……言われてみればそうだな」



高ぶっていた感情がスーッと鎮まった。


冷静に考えればわかることだった。


育成ボックスの中にいたのは、ほとんどが犬型モンスター。

だが他にも、「レイジ」や「ニイナ」と名づけられた猫型のモンスターも何体かいた。