イジワルな君の一途で不器用な恋心


首を傾げる俺に、ジョーは申し訳なさそうな顔でスマホ画面を見せてきた。


和服姿の黒髪美男子。

背景には桜の木が描かれており、彼の美しさを引き立たせるように花びらが舞っている。


……と、ここまでは俺の記憶通り。



「なんでこいつ裸なの」

「さぁ。鍛えた体を見てもらいたかったんじゃね?」



はだけた襟元から覗く厚い胸板を見て、またも落ち込む。


武士のくせに脱ぐ必要あんのかよ。隠れマッチョのままでいろよ。

あと、そこは刀を振り回したりとか、肉体美よりもパワーをアピールしろよ! 進化したんならさ!



「筋骨隆々の日本男児か……」

「そんなヘコむなって。つーか、体型以外当てはまってんじゃん。髪黒いし、空手も黒帯なんだろ?」

「そうだけど……」



ダークブラウンの髪色のジョーからしてみれば、胸板薄めの桜雅に見えなくもないかもしれない。

が……俺は、この特徴に全て当てはまっている人物を知っている。



「もしかして、零士くんと比べてんの?」