イジワルな君の一途で不器用な恋心


「違うわよ! 大切にしまってたから時間かかってるだけ!」



床に散らばったパンフレットを片手にジト目で迫る雷夜。


……そうだ、前に携帯とアルバム探した時、あちこち引き出し開けまくって、部屋の中散らかしたんだった。

あのあと急いで片づけたから、間違えて別の場所にしまっちゃったのかも。


パンフレットを拾い上げて別の引き出しに移動。

片っ端から開けて中を確認していると……。



「相変わらずゴリラばっかだなー。これ全部タクト?」



振り向いた瞬間、目を見張った。

この部屋の中で1番神聖な場所──推しコーナーをニヤニヤ顔で漁っている。



「ふはっ、ぬいぐるみだと威厳ゼロだな。写真と全然似てねー」

「やっ、返してよ!」

「えっ、雑誌の切り抜きまで飾ってんの? やばっ、ガチオタじゃん」

「いいでしょ! 好きなんだから! あとタクトじゃなくてタクマ! あんた覚える気あんの⁉」



雷夜の手から切り抜きとタクマくんのぬいぐるみを奪い返した。