テレビに映るヘビのモンスターに指を差して抗議した。


全身毒々しい紫色。ゲームに詳しくない人が見ても、一発で毒ヘビとわかる色合い。

普通に出してくる分には全く構わないのに、「りんコブラ」って。

時々ピロピロと出てくる細長い舌が腹立つ……。


挑発的な態度にイラつきつつ技を選択した。

後ろで大笑い中の大和に目もくれず、真剣な眼差しでテレビ画面を凝視する。



「くっそ、先手取られた」

「ふふふ。残念だったな。さぁライヤ、思う存分噛み砕いてやれ!」



牙のエフェクトが毒ヘビに襲いかかった。

もう少し削りたかったが、耐久性を高める道具を持っていたせいで、惜しくも体力は3分の1程度しか減らなかった。


くっ、なかなかやるじゃん、雷夜のやつめ。



「ふぅ、あぶね。よし、次はこっちの番だ。いけー、りんコブラ! 毒ヘビの力を見せつけてやれ!」

「いやぁぁー! お願い、頑張ってー!」



大ダメージを受け、猛スピードで体力ゲージが減っていく。

なんとかギリギリのところで止まり、胸を撫で下ろした。