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「私ったら、話も聞かずに……本当にごめんなさい」
「……ごめんね」
頭を冷やした私達は、後輩の女の子に深々と頭を下げた。
彼女が言うには、連絡先の交換が嫌だったわけではなく、雷夜の恋人に気を遣わせるのではと、迷っていただけだったという。
確かにこの見た目じゃあ、彼女いそうって思うのも無理ないよね。
「気ぃ遣わせてごめん。俺、彼女いないから交換しても大丈夫だよ」
まぁ、実際は犬とバイクが恋人の独り身だからなんの問題もないんだけど。
「ありがとうございます……! メッセージアプリで大丈夫ですか?」
「いいよー。コード出すね」
嬉しそうにスカートのポケットからスマホを取り出す彼女。
慣れた手つきでスマホを操作する雷夜も、先ほどとは別人レベルの声色で応答している。
……いいなぁ。



