イジワルな君の一途で不器用な恋心


あれれ……? これ、デジャヴ、じゃないよね?

シチュエーションといい、上機嫌な声といい、なーんか前にも似たようなことがあった気がするんだけど……。


壁に背中をつけてこっそり覗いてみたら。



「えっ、いいんですか? 私、完全な犬派じゃないですよ……?」

「大丈夫だよ! 猫派の笹森(ささもり)くんとも交換してるし! ケンカ売るとかはしないから!」



やっぱり、いたのは雷夜。

しかし、問題はそこではなく、手に持っているスマホ。


あいつ、約束放置の次は、後輩の女の子をナンパだって……⁉



「ダメに決まってるでしょ!」



居ても立ってもいられなくなり、前回と同様乱入。思いきり背中を叩いた。



「うちの雷夜が本当ごめんね! 大丈夫? 個人情報は無事?」

「は、はいっ」



痛がる彼そっちのけで彼女に駆け寄る。

良かった、間に合って。

いくら好きな動物が同じでも、抵抗ある人だっているもんね。