イジワルな君の一途で不器用な恋心


電話帳を開いて雷夜の連絡先をタップしたその時、渡り廊下から男子の笑い声が聞こえた。

覗いてみると、友達らしき人物と会話する細長い人影が。



「雷夜……! なにこんなとこで油売ってんのよ!」



空気を読まず乱入し、思いきり背中を叩いた。



「いって……んだよいきなり」

「なんだよじゃない! ミワワちゃん待ってるよ⁉」

「ミワワ? 誰。古松さん?」

「そうよ! たけおくんの動画見せるって約束してたんじゃ……」



早口で捲し立てながら雷夜の手元に視線を落とすと。



「えええ! なにこれ! 可愛い!」



間に割り込み、スマホ画面にかじりつく。


和室で気持ちよさそうに眠るたけおくんと雷夜。

どちらも両腕(両前足)が伸びており、まるで双子のように同じポーズで寝ている。

恐らくおじいちゃんかおばあちゃんが撮影したのだろう。