イジワルな君の一途で不器用な恋心


琳子の話によると、ツヨシの仕事場は園内の奥のほうにあるらしい。



「ふーん。なら、もう少し経ってから行くか」

「え、なんで? まだ心の準備ができてないの?」

「ちげーよ。今お昼時だから忙しいだろうと思って。小屋の中とか獣舎の裏にいたら会えねーだろ」



そうだそうだ。ツヨシは罪深い男だが、動物には何の罪もない。

愛する動物達が、今か今かと飯が来るのを待ってるかもしれないんだから。まずはそっちを優先させてやらないと。

と、自分にも強く言い聞かせる。



「時間聞いてねーの? 2時からは触れ合いイベントで外にいるよーとか」

「聞いてない……というか、聞けないのよ」

「は? 聞けない? 連絡先知ってるんじゃねーの?」

「…………」



再び目を逸らされ、沈黙が流れる。

……え、ちょ、おい、マジで?



「お前……」

「っ……い、言っとくけど、毎月会いに行ってたのは小学生の頃までだからね!」