イジワルな君の一途で不器用な恋心


おいおい、勘弁してくれよ。時間なかったとはいえ、もし全部同じ味だったらどうするんだよ。

卵焼きはだし派だけど、お前が作ってくれたやつなら多少甘くても食べたいよ。


ドキドキしながら食べた結果、4個中3個だし巻きだった。


……ピクニックデートとかお家デートする時とかに、また作ってもらうか。


琳子の特製のお弁当を平らげ、観賞を再開。

動物園の人気者であるゾウやキリン、トラ、ライオン、ヒョウを観て回り、小動物エリアでウサギとモルモットと触れ合った。



「ところで……ツヨシはまだ見つからねーの?」



お昼寝中のレッサーパンダを写真に収めながら尋ねる。



「時々飼育員さんとすれ違うけど、全然反応しねーじゃん」

「あはは……そうだね」



苦笑いで目を逸らされた。

なぜか着いたばかりの時とは真逆の表情を浮かべている。



「なんだよその顔。もしかして顔忘れた?」

「なわけないでしょ! 覚えてるわよ! その……まだ、ここじゃないというか」

「担当エリアがってことが?」

「う、うん」