イジワルな君の一途で不器用な恋心


スマホを見ると12時ジャストだったため、先に昼食を食べることに。

2人席に座り、リュックサックから水筒と箸を取り出した。


あ、別にお弁当を忘れてきたわけじゃなくて。



「はい、どうぞ」

「ん。サンキュ」



赤い風呂敷に包まれた弁当箱を受け取り、結び目をほどいて開封する。

『バイクに乗せてもらう代わりに、お昼はこっちで用意するよ』と言われて、お言葉に甘えて作ってもらったのだ。


琳子の家には何度も遊びに行ってるけど、手料理は初めて食べるんだよな。何が入ってるかな〜?



「おおっ、うまそ……って、なんだこれ! くり抜いたの?」

「うん! ちなみに私のも名前入り〜」



ドヤ顔で自分の弁当箱を見せてきた琳子。


内容は、俺のとほぼ同じ。


左半分に、ミニトマトと卵焼き、唐揚げとほうれん草といった、色鮮やかなおかずが敷き詰められていて。右半分には白ご飯がみっちり。

この弁当は私のですよと言わんばかりに、ご飯の上には「リンコ」と海苔で文字が書かれている。