イジワルな君の一途で不器用な恋心


「琳子は? ここ何回来たことあんの?」

「3回。今日で4回目」

「意外と少ねーな。高校生になってから行き始めたのか?」

「ううん。中学時代に年に1回ずつ行ったことがあって。でも遠いから、毎年車出してもらうのが申し訳なくて、高校に入ってからは全然」

「3時間以上だもんな。じゃあツヨシに会うのも3年ぶり?」

「うん。最後に会いに行ったのもちょうど秋頃だったから」



ふふふと口角を上げる琳子。
その頬は赤く、ほんのり上気している。

ん、んん? 今の会話にドキドキする要素なんてあったか?



「なんで照れてんだよ。さては、ツヨシのこと好きだったとかかー?」



冗談半分で尋ねた瞬間、目をまん丸に見開いてこっちを見てきた。



「え……おい、まさか……」

「う、えっと……そう、です。はい」

「はぁぁぁぁぁ⁉」



イベントのお知らせが書かれた大きな看板の前で、人目もはばからずブチギレた。



「おまっ……なんで初デートで、彼女の好きだったやつに会いに行かなきゃなんねーんだよ!」

「しょうがないでしょ……! あんたがどうしてもって言うから!」