イジワルな君の一途で不器用な恋心






「新菜っ、おはようっ」



3時間目終了のチャイムが鳴った正午目前。

トイレ休憩で体育館を後にする生徒らの合間を縫って、新菜の元へ向かった。



「おはよう琳子〜。朝から大変だったね。大丈夫だった? ケガとかしてない?」

「うん。確保は男の人達に任せたから」

「そっか。無事で良かったよ〜」



隣に腰を下ろした途端、ガバッと抱きつかれた。

痴漢に遭遇したから遅れるって連絡が来たら、そりゃ不安になるか。



「このあとも紹介あるんだよね? どこまで終わった?」

「ちょうど運動部が終わったところだよ。次からは文化部だって。さっき後ろで一ノ瀬くんと目黒くんが打ち合わせしてた」



良かった、雷夜は間に合ったみたい。


犯人を引き渡した後、別室にて事情聴取が行われた。

『学校もありますし、なるべく早く終わらせますね』と言われたのだが、私は昨日も目撃していたので、他の人よりも時間がかかってしまった。