イジワルな君の一途で不器用な恋心


心の中で謝り、スマホのカメラで勝手に撮影。

すると、市瀬ちゃんが彼の手を取った。

その直後、彼女の手の甲に一ノ瀬くんからの口づけが落とされた。



「ったく……キザなことしやがって」

「…………」

「おい、行くぞ」

「へ? あぁうん」



黄色い声が体育館中に響く中、元いた場所に戻った。

音楽に合わせて(といっても女子達の声でほとんど聞こえてないけど)一緒に踊る。


背が高いというのもあり、ハイヒールは基本履かないタイプ。

3センチくらいのヒール靴しか持ってなかったから、お母さんのパンプスを借りて練習した。


動画で覚えたステップを踏むけれど……。



「おい、ずり落ちてきてんぞ」

「っ……⁉」



いきなり雷夜が脇の下に手を入れてきた。



「やっ……! な、なにするの!」

「胸が見えそうだったから直してやったんだよ。言っとくけど、素肌には指1本も触れてねーからな」