「あぁ、うん。ごめん、急いでて忘れた」
渡されたのは、ベージュのヘルメットのみ。
えええ……急いでたとはいえ、頭から下、防具なしの生身は怖すぎるって……。
「大丈夫。安全運転で行くから」
「でも……」
あんたの運転怖そうなんだよ。
と言うと機嫌を損ねるのは目に見えているので、うつむいて黙り込む。
「もしかして夜道がこえーの? 大丈夫だよ。帰りは大通り使うから」
「……うん」
「ちゃーんと車間距離も空けて、ゆっく〜り行くから。俺を信じろ」
「…………わかった、信じる」
私の手からヘルメットを取って、頭に装着してくれた雷夜。
くっ、誰もいないからってまたかっこつけちゃって。
でも良かった。フルフェイスのヘルメットで。
半ヘルだったら照れてるの丸見えだったから。
スクールバッグをリュックのように背負い、雷夜の肩を借りてバイクに跨がった。
「そっちでいいの?」



