イジワルな君の一途で不器用な恋心


「なら……お願いしようかな」

【ん、了解。今からそっち行くから。ご自慢の美脚が傷つかないようスボン穿いとけよー】



いじってるのか褒めてるのか判断しづらいメッセージを言い残して、言い返す隙も与えずに電話を切りやがった。


普通にズボン穿いとけよでいいのに……。本っ当、いちいち一言余計なんだから。


スマホをスクールバッグにしまい、クローゼットを開けた。

体操服のほうが乗りやすいだろうなとは思ったのが、着替えるのが面倒くさかったため、やや見栄えは悪いが、制服のスカートの下に穿いていくことに。



──ピーンポーン。



着替えを済ませ、髪の毛を結び直すこと5分後、インターホンが鳴った。

部屋を出て玄関を開けると、ヘルメットを脇に抱えて立つ雷夜の姿が。



「こんばんはー。準備できた?」

「うん。わざわざありがとね」

「いえいえ。んじゃ行くか」



母と大和に事情を説明し、薄暗い駐車場に移動した。

防具を身につけ……ようとしたのだけど。



「あの……防具は、これだけ?」