イジワルな君の一途で不器用な恋心


最近はクマが酷かったから早めに寝てたのに……。

そんなに顔色悪かった? でも、それなら新菜にもツッコまれてたはずよね。

特別授業受けて気分落ち込んでたのを読み取ったとか?



「わぁ〜! 先輩見てください! メロンがいっぱい入ってます!」



パッと顔を上げて、こっちに向けられたカップの中を覗く。

肉厚感たっぷり。ドアの色よりも濃い果肉がゴロゴロ。



「わー、高いだけあって結構入ってるね。お味はどうですか?」

「最っ高です! 美味しすぎて天国にいる気分です!」



うっとりした表情でメロンを味わうミワワちゃん。


ふふっ、その反応、久しぶりに見たなぁ。

お客さんからしたら大げさだと思われそうだけど、お店側からしたら冥利に尽きそう。


食べる速度に驚きつつ、手元のフラッペを口に運ぶ。


……何も、書かれてなかった。

てっきりミワワちゃんにも何か書いたのかなと思ったら、私だけ。


ふと顔を上げると、テーブルを掃除中の雷夜と目が合った。


してやったりなドヤ顔。

勤務中にかっこつけてくるなんて。最後まで店員ヅラしなさいよ……っ。


頭がキーンとなりながらもメロンフラッペをかき込み、急上昇した体温を冷ました。