イジワルな君の一途で不器用な恋心


横断歩道を渡り、カフェに足を運ぶ。



『それさ、確実に未来の彼女に嫉妬してるじゃん』

『目黒くんへの独占欲も少なからずあるんだよ、きっと』



お店との距離が縮まるにつれて新菜の声が脳内に響く。


未来の彼女に嫉妬、雷夜への独占欲、か。はははっ、今の私そのまんますぎて笑えてくる。

2ヶ月前の自分に教えてあげたらどんな反応するかな。

雷夜のことが好き⁉ そんなのあり得ない! って、大声でつっぱねたりして。


妄想を繰り広げていたらカフェに到着した。



「いらっしゃいませー。あっ」



ドアを開けると、テーブルを掃除中の雷夜と目が合った。



「先輩! こんにちは!」

「こんにちは。2名様ですか?」

「はい! エプロン似合いますね〜」

「ありがとうございます。注文お決まりでしたらカウンターまでお越しくださいね」



無駄話はせず、スマートに対応する雷夜。

真っ白なシャツと黒のパンツに、ドアと同じ色のエプロンを着用している。